銀行について
- Q決算書の数字が悪い場合は、どうなるのでしょうか?
- A
銀行は格付けによる審査を行っております。審査は、年に一度決算書の数字に基づいて行わます。決算書の数字が悪い場合は、審査の結果次第で、新規融資の停止、追加担保の要求、短期貸付金(主に手形貸付)の満期に際して弁済の要求を受けるなどの可能性があります。
- Q資金繰りの状況が悪くなり、借入金の返済が難しくなってきました。どうしたらよいのでしょうか?
- A
新規の融資を受けることを検討してみてください。いまは、中小企業の貸し渋り対策として赤字決算の会社でも借入しやすい状況にあります。新規の融資の申し込みをして借り入れることが難しければ、リスケジュールを検討することになります。
- Q借入金の返済日が来るので、新規の借入をして返済しようとしましたが、断られました。どうしたらよいのでしょうか?
- A
借入金が短期の貸付金であれば、まずは銀行に対して、リスケジュールの申し入れを検討してください。借入金が社債の場合は、リスケジュールが効かないことが多いので、事業再生の検討が必要です。
- Q銀行にリスケジュールの相談をしようとしていますが、どうしたらよいのでしょうか?
- A
銀行はリスケジュールに応じたほうが有利なことがわかれば最終的にはリスケジュールに応じることが多いです。
その判断のための資料(経営改善計画、資金繰り実績・予定表、返済計画表等)を作成し提出してください。
何の準備をすることなく銀行に相談に行くと、貸出金を回収するための対応をされる可能性があります。
- Q過去にリスケジュールをしてますが、再度リスケジュールをしてもらうことは可能でしょうか?
- A
銀行は再度のリスケジュールに応じたほうが有利であるとわかれば、再度のリスケジュールにも応じることがあります。銀行に対して再度のリスケジュール交渉をしてください。
- Q債権をサービサーに譲渡されてしまいました。どうしたらよいのでしょうか?
- A
サービサーへの譲渡は、サービサーによって対応が異なるので、どのサービサーに譲渡されたか会社にとって重要です。事業再生に協力的なサービサーであれば、債務額の数%の和解金の一括支払で債権放棄をしてくれて債務圧縮に好都合です。債務者にとってある意味都合の悪いサービサーに債権譲渡されてしまうと、債務者に対する対応もシビアであり、交渉も厳しくなります。
最近は、どこの金融機関も入札による債権譲渡が原則となったことで、儲けの大きいおいしい案件が減ったため、サービサーもより一層経済合理性を追求せざるを得なくなっています。和解に応じるほうが経済合理的であるという根拠を示しながら交渉してください。
事業再生について
- Qリスケジュールによってすでに銀行への借入金の返済額を減らしているが資金繰りの状況が思わしくありません。どうしたらよいでしょうか?
- A
債務免除を受けて負債を圧縮することで、資金繰りの状況を改善する必要があります。債務の圧縮して事業を再生する方法としては、民事再生法や会社更生法などの法的手続を利用して再生する方法や、私的整理ガイドライン、中小企業支援協議会などを利用して再生する方法、任意整理と特別清算など法的手続を組み合わせて再生する方法などさまざまな方法があります。
いずれの方法をとるにしても、資金が不足すると再生は活かせません、早めに事業再生を検討する必要があります。
- Q過去に決算を粉飾してきましたが、再生することは可能でしょうか?
- A
相当悪質な粉飾でない限りにおいて、概ね再生をすることは可能です。ただし、粉飾の度合いに応じては、粉飾した企業そのものを活かした形で再生することはできないことがあります。
- Q決算が赤字の会社でも、再生することはできるのでしょうか?
- A
決算が赤字でも、黒字の事業が一部存在すれば、不採算部門をリストラすることで黒字化して再生をする、資金力のあるスポンサーに資金を入れてもらい、スポンサーの傘下で再生すること(スポンサー方式)も可能です。
しかし、赤字のままスポンサーに資金を入れてもらうためには、スポンサーの傘下に入れば黒字化できるという目算がある、スポンサーの営む事業と相乗効果がある、有力な商圏や技術等を有していることなどが必要です。
最近増加している不況業種の再生については、事業の黒字化が必須ともいえ、大胆なリストラが必要です。
- Q法的手続、たとえば民事再生手続を弁護士に依頼せずに自分で行うことはできるでしょうか?
- A
民事再生手続は、弁護士に依頼せずに債務者自身で行うことも法律上は可能です。しかし、民事再生の申立書類の作成・準備や、債権届出・確定手続、再生計画の策定、裁判所や債権者とのやりとり、別除権者との交渉を行うことは、高度の法律実務の知識と経験を要するので、申立後の業務遂行をしながら行うというのは現実的に難しいといえます。
民事再生における申立代理人の役割は、破産の申立代理人などとは異なり、申立後も債務者会社の代わりに債権届出・確定手続、再生計画の策定、裁判所や債権者とのやりとり、別除権者との交渉を主体的に行っていく立場にあるので、申立代理人は倒産実務に詳しい弁護士に依頼する必要があります。
民事再生をはじめ、債務者側が主体的になって行う再生手続においては、倒産に詳しい弁護士に依頼をすることが手続の成否を分けると言っていいほど重要です。
- Q会社分割により第二会社へ事業をそっくりそのまま移転・譲渡し、銀行からの借入金のみを今の会社に残すという提案を受けたのですが、どうなのでしょうか?
- A
中小企業の第二会社方式による再生計画(中小企業承継事業再生計画)の認定を受けて行う、又は、銀行に対して会社分割手続に対して同意を取って行えば事業再生の有力な手続となります。再生計画の認定や銀行等債権者の同意を得られないで会社分割手続を行って、債権者より破産を申し立てられるケースが増えてます、会社分割前には必ず認定・同意を取るようにしてください。
- Q破産をすると経営者はどうなるのでしょうか?
- A
通常借入金の連帯保証人になっているでしょうから、多くの場合は自己破産することになります。自己破産をすると所有財産は換価され債務の弁済に充てられ、残った債務については破産することで免責を受けることができ、支払いを免除されることになります。
個人破産のデメリットは、自宅等所有資産のを処分しなくてはならないこと、個人信用情報センターの記録に事故として登録されるなどに限られ、自己破産者でも会社の取締役に就任できますし、戸籍や住民票に記録されることはありません。
アークグループ事業再生センターについて
- Q事業再生センターのコンサルティングは、どうなっているのでしょうか?
- A
当グループ所属の事業再生コンサルタントが対応いたします。再生案件は、コンサルタントの交渉力・資料作成能力に大きく左右されるため、すべて自ら案件を担当し、再生方針の策定、事業再生計画案作成の代行・債権者交渉へのアドバイス・代行、スポンサー候補の選定、再生手続の実行まで事業再生のすべてを行います。
大規模な案件については、他の再生業務に精通した弁護士と協力して行い、財務に関する資料の作成については、債務者会社の顧問税理士や提携する会計事務所等と協力して行います。スポンサー候補については、コンサルティング会社などと協力して行うこともあります。
- Q銀行との交渉を代理で行ってもらうことはできるのでしょうか?
- A
銀行等債権者との交渉の代理は、弁護士法に定める法律事務に該当するため、弁護士個人が受任する形態をとることで行います。リスケジュールの交渉等については、再生したいという強い意思を債権者側に示す必要があるので、当方のアドバイスのもとで債務者会社自身がするほうがうまくいくことも多いです。
弁護士の介入は、債権者との交渉において強力な手段となりますので、債務や延滞の状況等を鑑みて行うか否かを判断する必要があります。
- Q地方の会社でもコンサルティングしてもらうことはできるのでしょうか?
- A
全国どこでもコンサルティングは可能です。
地方の会社でもコンサルティングをすることは可能です。交通費・宿泊費等が別途必要となりますが、全国どこでもお伺い致します。
- Q費用は、いつからどの程度かかるのでしょうか?
- A
事業再生は、まず会って話を聞くことが大変重要です。
初回の面談は、当方の事務所にお越しいただく場合は無料です。(御社に伺う場合は、交通費・宿泊費相当分を頂戴いたします。)
初回の面談で大まかな再生の方向性手続はわかりますから、当所の支援のもとで再生に取り組まれるのなら、手続(業務の難易度、使用する時間等によって)に応じて報酬を頂戴いたします。顧問税理士と連携しながら、リスケジュールに対するアドバイス等を行う対応であれば基本顧問料110,000円~/月で対応いたします。
債務免除を視野に入れて銀行等債権者との交渉、民事再生手続を利用するなど法的再生をする場合には、負債総額、債務免除額、債権者数、再生スキーム等を勘案して報酬金額を算出します。
法的再生の場合は、別途裁判所に対して納める予納金の支払いが必要となります。また、債権者との交渉に必要な事業再生計画や財務に関する資料の作成を会計士・税理士に依頼する場合には、別途報酬をお支払いいただくことになります。
- Q期間はどのくらいかかるのでしょうか?
- A
会社の状況や債権者である金融機関の状況にもよりますが、債務免除を伴う法的再生を行う場合は半年から1年くらいで概ね落ち着きます。(最終的な清算手続が完了するまでには、数年かかります。)
私的再生や債務免除をせずリスケジュールのみで対応する場合には、債権者側の主導による再生となって、数年がかりの長期間にわたる再生となる傾向があります。
