条件1 本業が黒字回復すること
本業が黒字回復することとは、「営業利益」が黒字回復することです。
過去赤字が続いていて、1期だけ回復しただけでは足りません。黒字回復が少なくとも2期は連続で達成することが必要です。
リスケを実施した先は3年以内に「営業利益を黒字化」させることが大きな目標とされています。
「営業利益が赤字だが、経常利益は黒字だから大丈夫」と考える経営者がいますが、それではダメです。
「営業利益」の黒字化にとことんこだわる!
条件2 借入金総額が「正常な運転資金」の範囲まで減額できること
1)正常な運転資金とは
借入金には「種類」があります。大きく、種類を分けると、「運転資金」と「それ以外」の借入に分けられます。
企業はどんなに債務超過であってどんなに赤字だったとしても、事業を運営するには必要な資金があります。これを「運転資金」といいます。
例えば、売上げが入金されるまでは、期間があります。
仕入や人件費等の支払いは前払いです、また、在庫を抱えておく必要もあります。
運転資金とは、事業を回転させるために最低必要な資金のことを指します。
簡単な計算式
「売掛金(受取手形)」+「在庫」-「買掛金(支払手形)」で算出します。
次に「正常な運転資金」の「正常」とはどういう意味なのかについてですが、「正常」とは上記の算出式の科目の価値が簿価通りにあるかどうかということです。
例えば、決算書上で
売掛金2,000万円、在庫1,000万円、買掛金1,000万円の会社があったとします。
「運転資金」は2,000+1,000-1,000=2,000万円です。
しかし、実際に売掛金の中身を精査したところ、売掛金の中には不良債権が500万、在庫の中に価値のないものが、200万円あったとします。
「正常な運転資金は」以下のとおりに変わります。
(2,000-500)+(1,000-200)-1,000=1,300万円と算出されます。
簿価で算出された運転資金2,000万円が1,300万円に減額されます。
金融機関はこの「正常な運転資金」を見ております。まずは、この金額まで借入金額を減らすのが目安になります。
「正常な運転資金」は「利益」で返済を行う借入でないのが理由です。「利益で返済しなくてもよい借入はいくらあるのか」を知ることが重要だということです。
