会社の属性や経営者の資質を確認
基本的なチェックポイント
反社会的勢力
銀行は、融資の申込みを受けたつど、その会社の全役員や主要株主等に反社勢力が紛れ込んでいないかをチェック します。
融資のつどチェックするのは、役員等に変動があるからです。
準反社会的勢力(不芳属性「ふほうぞくせい」)
反社勢力ではないとしても、過去、理不尽なクレームを言ってきた先や、 主要な役員に犯罪歴がある先などは、不芳属性先として取引を敬遠します。
過去の取引
不誠実な企業は警戒します。
過去、粉飾決算したり、銀行へ偽の報告や資料提出があった会社。
会社に関するチェックポイント
株主構成
株主間に対立関係がある場合はマイナス評価です。同族企業の場合、相続の際の影響も考慮します。
経営者の同族、または従業員以外の株主がいる場合、その株主との関係も確認します。将来、紛争の可能性。
役員
取締役は親族か? 生え抜きか? 外部人材か?
親族で代表者の兄弟や甥姪が取締役に入っている場合、対立関係を確認。
後継候補者は誰か?
後継候補者は経営者としての素質があるか? 社長が高齢であるにもかかわらず後継者が不透明な場合。
経営陣のビジョン
経営陣のビジョン、戦略、実行力が、会社の成長や利益のにどれ だけ貢献できるか?
従業員
従業員は十分な業務関する技能を持っているか?
従業員の定着状況、短期間で退職する従業員が多い。
業界と市場
業界の成長性や競争状況、市場の需要や流行をチエックします。競合他社との差別化や市場シェアの獲得能力、将来の市場展望に基づく収益性が重要です。
事業計画
事業計画や成長戦略、製品開発計画、新規事業展開など、会社の将来の収益性に影響を与える要素を見ます。
特性
ブランド価値、顧客満足度、取引先との関係などの項目。
金融機関との関係
メインバンクと良好な関係が築けているかをチェックします。また、ノンバンクからの借入は「他の銀行から融資を受けられなかったのでしかなく借りたと見ます。
取引先との関係
仕入先、販売先とも特定の1社に集中している場合は、その会社との関係をチェックし、ビジネスの持続可能性を判断します。
社長個人に関する事項
職歴と実績
職歴とその実績で、得手・不得手や、経営タイプ(挑戦型かリスク回避型か)などをチェックします。
過去、会社を潰した経験があるかなど。
社長の会計の理解度
会計がわかっていない社長はマイナス評価です。
社長の資産背景
大きな借入がある場合はマイナスポイントです。
会社のお金が社長の借金返済に流れるリスクがあり、さらにリスク管理能力が低いと評価されがちです。
社長個人の資産が大きいか(お金持ちか) 否かは会社が融資をすることにおいては、あまり重要ではありません。
ただし、個人資産が大きい場合、銀行は社長個人に対する資産運用ビジネスでも儲けられるのではないかと期待します。
社長の、地域や業界における風評
昔は、銀行は他の顧客からの情報でしか風評に関する情報を得ることができませんでした。
最近はネット上の情報もチェックしているので注意が必要です。
