よく経営者が「銀行借入返済金」を「経費」と勘違いして資金繰りをしてます。
銀行借入返済金は、税務上、経費ではありません。
しかし、現金が出ていくので、経費のような気がするだけです。
経費ではないので、収益と経費が記載されている損益計算書には、記載されていません。(元金)
では、借りた金は、どこにいってしまったのでしょう?
赤字で債務超過の会社の場合、他の返済、税金や社保、従業員の給料、外注費や下請けの支払いで消えて社長は給料を取れない、こんな状況です。
要するに借金で借金を返したり、従業員や下請けのために働いてるみたいなもんです。
脱却するために返済金額の把握、資金繰り表作成してください。
返済金額の確認方法
貸借対照表から返済額を知る方法
固定負債の部門に、「長期借入金」という項目があります。
これは、決算時点での残高です。やはり借入金返済金額は分かりません。では、どうすれば分かるのでしょう?
確認している決算書のもう1年前の決算書を用意します。そして2期分の決算書の貸借対照表「長期借入金」の残高を比較します。
貸借対照表から確認する方法の弱点
ただし、この方法には弱点があります。
決算の途中で、追加借り入れをした場合、毎月の返済額が分からなくなることです。
返済額を確認する、一番確実な方法
銀行から送られてくる借入金返済予定表を確認することです。借入金返済予定表には、毎月の返済額が記載されています。
元金返済と利息支払い、それぞれの内訳、その合計額が記載されているはずです。
元金返済の部分が、決算書に記載されていない、「銀行借入返済額」です。
もし長期借入金が5口あれば、5口分の返済元金を合算したものが、会社の銀行借入金返済額の実態なのです。
そして、1年間の銀行借入金返済額が、年間返済財源(利益と減価償却費など)より多ければ、資金繰りが厳しくなり、「黒字なのに、お金が足りない」という状態になります。
