銀行員の見る貸借対照表のポイント

資金繰り

①「純資産」をチェック

銀行員の多くが最初に見るのは純資産です。

なぜなら純資産が マイナスの会社は「債務超過」であり、原則、融資対象外です。

自己資本比率は20%を目処に

(業種によってはもっと)。

警戒ラインである1けた台の自己資本比率だと、銀行としては融資否決の状況と考えます。

②「借入金」をチェック

続いて、銀行員は借入金を見ます。

多額の借入を抱えた会社は、銀行の追加融資を受けられず、倒産する恐れがあるからです。

銀行員は、借入金を売上高(年商や平均月商)と比較します。一般に銀行が融資に応じられる金額は月商6か月分くらいまでなので、銀行員は「担保でもない限り、追加融資は困難」と考えます。

総資本に占める借入金の構成比(借入金依存度)についても、警戒ラインの70%超えると、銀行から問題視され、融資否決の可能性が高いです。

③「現預金」をチェック

現預金を見て資金繰りの状況をチェックします。

資金繰りを円滑に回すには、最低でも「月商分の現金」が必要といわれます。

現預金が平均月商を下回っていると、 銀行員は「資金繰りはラクではない」と考えます。

現預金の構成比(総資産現預金比率) でみても警戒ラインの10%未満を下回ると、資金繰りが厳しい状況がうかがわれます。

例として

借入金は月商12か月分に達するほど多いのに、現預金はほとんど残っていない。

このことは何を意味しているか?

銀行員は、「その他の資産」の中に不良在庫や不良債権等 の不良資産が隠れており、そこに銀行が貸した金が使われている可能性が高いと考えます。

そして実際に、科目ごとの増減や勘定科目内訳明細書を見て、不良資産を探し出そうとします。

まずは自社の貸借対照表を見て、資金繰りのため今後、融資が受けれるか確認してください

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アーク司法書士法人 代表社員 李永鍋

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