事業再生における金融機関の経済合理性とは
事業再生における金融機関の経済合理性とは、債務免除などを伴う弁済計画案が、債務者企業の事業再生につながり、対する債務者企業への債権回収がより確実になるなどにより金融機関の回収が最大化、損失が最小限度になることをいいます。
具体的には、金融機関において、債務者が廃業し破産手続などにより清算をする場合に想定される債権回収額よりも、 事業再生による弁済計画案の方が、より多くより確実に回が見込める場合をいいます。
経済合理性の有無とは
弁済計画案に同意する経済的なメリットがあることを「経済合理性がある」といいます。
どのような場合に経済合理性があると判断されるのでしょうか。
債務免除を伴う事業再生が行われる場合、債務者企業は、事業が継続できず、いづれ事業が停止し、廃業、さらには破産に至る可能性があります。金融機関としては、そのような会社が廃業し破産に至ってしまうと、債権の回収が困難になるか又はほとんど回収できないといったリスクが生じます。
事業再生をするにしても、結局、破産に至る場合に想定される回収額よりも少ない金額しか回収できないのであれば、弁済計画案に同意するメリットはありません (金融機関にとっては、破産した方がマシということになります。)。
そこで、事業再生において、私的整理手続(準則型私的整理手続を含む。) による場合でも、民事再生や会社更生などの法的再生手続による場合でも、 金融機関は、このまま債務者企業が破産に至るよりも、事業再生を果たす方が、より多くの債権回収が可能と判断できることが弁済計画案に同意する最低限の条件になります。
このような最低限の条件を経済合理性といい、破産により清算した場合より多く回収額が見込めるという意味で、「清算価値保障原則」 といいます。
経済合理性、清算価値保障原則を簡単にすると
弁済計画案による回収金額 >破産手続による回収金額


