経営者について
債務免除を伴う事業再生の場合、安易に債務免除を求めると経営者責任に薄れが生じます。その対策として経営者責任を果たすことが必要です。
原則、事業再生に至る経緯のなかで最も責任を果たすべき代表取締役については退任を求められることが多いです。
ただし、経営悪化の原因となった旧経営者は既に退任していて、新たな経営者による事業再生が行われるような場合には、当該新経営者まで退任する必要はありません。
平取締役など経営悪化責任が大きくない取締役は取締役に留まることもあります。
特に中小企業における事業再生においては、代表取締役等の役員が会社の事業を最も熟知しており、再生に必要不可欠な技術や営業力を有していることから、代替役員を選任することが困難なこともあります。
また、スポンサーから役員に留まるよう要請がなされることもあります。
このような場合は、代表取締役等の役員がその地位を維持することが事業価値を維持し、弁済を増大化させるために必要であることなどを債権者に説明して理解を得る必要があります。
それでも、金融機関等の債権者からは経営者責任を果たすよう求められることはあり、その場合は、経営者責任の明確化を図る趣旨から、次のような手段を講じるようにします。
役員報酬の減額
私財提供
債権者に一定金額を第三者弁済することや会社に資金・資材を提供する。
株式の譲渡
経営者が会社の株式を有している場合には、その株式を売却等します。
債権放棄
会社に対して有する貸付金や保証債務を履行した場合の求償権などを放棄することが求められます。経営者が退任した場合でも同様です。


