ポイント
◎債務超過の有無、黒字体質かどうか
◎3~5年程度の損益予測を作成し返済財源の見通しを示す
赤字運転資金は銀行にとって後ろ向きな融資
「赤字運転資金」は文字どおり赤字を計上した会社の不足資金に充当する資金です。基本的に赤字は黒字で穴埋めするしかありません。返済財源は償却前利益で長期の返済になります。つまり、返済できるかどうかは今後の業績次第です。
赤字運転資金の融資は、業績不振先に対する貸出になるので、銀行にとってリスクのある融資です。 このため、プロパー融資を受けるに経営改善計画書の提出が必要になる場合があります。プロパー融資が難しい場合は、信用保証協会の「保証付融資」が用いられます。
赤字運転資金の典型は、コロナの影響で赤字になった会社に、信用保証協会の100%保証が付いた融資を実行したコロナ融資(通称:ゼロ融資)です。
債務超過の有無や黒字化予定などが審査される
赤字運転資金の借入申込みに対し、銀行はBSを再確認し、事業計画のチェックを行います。
ポイント
①実態ベースで債務超過であるか
②債務超過の場合、解消する予定
③損益が黒字化する予定しはあるか
④債務償還年数を10年程度に改善できるか
⑤赤字原因が明確になっているか
経営改善計画が必要になる
赤字運転資金の借入交渉では、事前に経営改善の計画案を準備しておくことが重要です。
資金繰り予定表では、毎月の約定返済を除いて資金繰りが維持されている必要があります。
銀行から見て「返済資金だけ面倒を見れば、資金繰りが回る状態」になるかどうかです。
できるだけ3~5年程度の損益予想を作成し、各年間の返済原資の計画を示してください。
