事業再生手続のタイミング
事業再生手続をすることなく自力再生できれば、債権者に迷惑をかけることも少なくこれに越したことはありません。
しかし、再生できると思って、事業再生手続のタイミングが遅れてしまった場合には、事業再生しても解消できないほど債務は増えます。
また、収益力の毀損により、事業再生に必要な資金が不足することで、破産しか選択肢がなくなってしまいます。
(破産も解決方法の一部です)
通常、事業再生手続の実施が早ければ早いほど、その効果は大きくります。資金が多く残っていれば、時間をかけて策を講じることができます。
「事業再生」手続を実施するタイミング、判断ポイント
資金繰り
半年以内(業種による一定の目安)に、資金不足が原因にて、通常の事業を実施できなくなるおそれがある場合
経常利益
経常赤字を解消する目途が立たない場合
(リストラや事業縮小等必要)
財務内容
大幅な債務超過となっており、その状態を解消する目途が立たない場合
資金がショートすると事業を継続できません。
早期に事業再生手続を実施する必要があります。
また、資金繰りが一定期間継続できるとしても、経常赤字の解消目途が立たなければ、早晩に資金繰りにも影響が生じる危険があります。
経常利益が出ていても利益の額が少ないと大幅な債務超過解消の目処立たない場合には、同様に過大負債の返済負担に耐えられなくなってしまいます。
よって、どれか一つでもあてはまる場合には、事業再生を検討すべきということになります。
「事業再生」の必要性を感じた場合には、早期に事業再生の専門家に相談し、事業再生を実施する必要があるか見極めてもらうのがいいです。



